カンクリーニ
年の瀬も、大分押し迫ってきました。
07年ももう終わり、すぐに08年です。
と、言う事で、気が早いですが来春用の生地をご紹介させていただきます。
本来なら2月辺りの予定だったんですが、ここに載せる新柄確保のために、ちょっとフライングしました。
ただ、あんまり沢山ご紹介してしまうと、春に目新しさがなくなってしまうので、あくまで少しずつ、で。
この生地は、色が良いです。
白地にブルーの縞で、赤バージョンと緑バージョンの2タイプあります。
それでいてスベスベ。
見た目はトーマスのシルバーライン(100/2)っぽい色柄ですが、生地質が違い、サラサラした手触りです。
糸の打ち込みも良いので、弱々しい感じはありません。
シルバーラインの、ガッシリした感じが好きな方には、物足りないんじゃない?と思われるかも知れませんが、一度お試しいただきたいと思います。
第32回 カンクリーニ 白昼夜織
明けまして、おめでとうございます。
本年も、どうぞ宜しくお願い致します。
新年1回目は、おそらく近々流行るであろう、この昼夜織りです。
正確には、この「生地」そのものではなく、この「織り」です。
日本では、古くから着物用の織物などで使われていたので、和服を御召しになる方はご存知かもしれません。
この織りは、今までも無かった訳ではないのですが、ワイシャツ地のような細い糸を使って織るのは簡単ではなかったようで、あまり見かけることはありませんでした。
が、技術が進み、海外だけでなく、日本の機屋でも作ろうと試みていたようです。
ここ最近になって、やっと商品化されたものが出てきました。
国産のものも店頭に出てはいますが、比べてしまうと若干精度が低い感じがしますので、今回はインポートの方で。
織り方を口で説明するのは難しいですが、簡単に言えば、立体杉綾、といったところでしょうか?
綾目の切り替わる部分で、凹凸になっているんですが。。。(名前のように、凸面が昼、凹面が夜になっています。)
やはり説明は難しいです。。
立体になっているので、ある程度肉厚で、柔らかさがあり、2種類の光沢(綾織特有の光沢と、生地の凹凸によるもの)が発生します。
イメージしづらい上に、写真がわかりづらいので、興味のある方は、是非一度ご覧になりにいらしてください。
第33回 アルモ120/2
来春用生地の第2弾として、今回はアルモの120/2をご紹介させていただきます。
春に紹介する分の生地が減っていってしまいますが、春は春でまた頑張って沢山入れてきます。
生地としては、120/2ですから、立派に高級番手なんですが、140〜200/2が沢山出てくるので、番手的には大した事ないと思う方も多いかもしれません。
が、そこは世界一のフィニッシング加工をするといわれているアルモの生地ですから、なかなかどうして良い風合いを出しています。
キメ細やかな肌触りは、例えるなら、表面に片栗粉を塗した様な。。。
ちょっと伝わりづらいかも知れないですね。
打ち込みの良い高級番手特有の風合いです。
基本的にアルモの生地は打ち込みが良い側の生地なので、トーマス、アンダーソン等を着ている方には、抵抗無く御召しいただけるかと思います。
(逆側は、カルロリーバやオルトリーナの一部のようなフワフワ系です)
色柄は、オーソドックスにブルーとピンク(ストライプ)です。
まず嫌う人はいない柄だと思いますので、興味のある方は、お試し下さい。
第34回 アルビニ
今回は、イタリーのアルビニの生地です。
これも来春用の生地ですが、最近大分人気が出てきたピケ織です。
完全なピケではなく、白ピケと色の縞との組み合わせになっています。
前に乗せた昼夜織にも言えることなんですが、最近は織りそのものに一工夫したものが注目されているようです。
確かに、生地も色などは既に様々なものが出ていますので、これからは他の人と違う物を着るとなると、織りに一手間かけた物が注目されていくのかもしれません。
実際に、単一の織りではない生地はかなり増えています。
縞の部分に朱子を入れた、立体的な縞の生地など、一枚の生地に幾つもの表情を持たせたりと、これからも色々出てきそうです。
第35回 アルビアーテ
今年の春物で、私が一番気に入っている生地を紹介させていただきます。
この生地は、写真では少し生成に見えますが、白に赤と紺、もしくは青と紺のストライプで、ガツンと目を引きます。
早速、常連さんにご案内したところ、青の方をお求めいただき、自分だけが良いと思っていた訳じゃないんだ、と安心しました。
個人的には、どちらかというと赤の方が好きなんですが、青の方が人気は出ると思います。
最近ではスタイルとして定番化しましたが、クレリックに最適な生地の一つかと。
濃色のストライプに白い衿、とても映えると思います。
第36回 アンダーソン
お待たせいたしました。
アンダーソン入荷しました。
今回は、お知らせでも触れましたが、9柄(+1柄遅れて入荷します)の入荷ですので、柄ごとに、数回に分けてご紹介いたします。
最初のご紹介となる今回の生地3色は、以前にもやっていた事があるので、中には見覚えのある方もいらっしゃるかも知れません。
ブルーとムラサキは新柄というより、再入荷です。
グレー(黒)は、初めての入荷になります。
この柄は、アンダーソンの中でも特に人気があった柄でしたので、今回も同柄3色を仕入れとなりました。
白地に、色の細い縞をひとまとめにして作った縞を配置しています。
感覚としては、白→万筋→白→万筋、と言ったところでしょうか。
織はオーソドックスな平織りですので、200番手の風合いをそのまま味わえます。
第37回 アンダーソン2
予告通り、アンダーソン200/2のご紹介です。
今回も同柄3色の物になります。
柄は、定番の万筋なんですが、番手が番手なので、かなり細かい縞になっています。
ある程度以下の番手の万筋は、縞の部分を良く見ると、カクカクとファスナー状になって見えますが、200番手だと、殆どまっすぐの縞になっています。
色は前回載せたものと同じで、ブルー、ムラサキ、黒(グレー)です。
極細の万筋ですから、ちょっと離れると無地に見えたりもします。
写真は相変わらず見づらいですが、ご容赦下さい。。。
第38回 トーマス・メイソン
久しぶりのトーマス・メイソン、シルバーラインです。
色柄は、最近増えたパステルカラーのストライプになります。
色を見て、イギリスっぽくないと言う方もいらっしゃりますが、割と厚さのある、その生地の風合いはイギリスのそれです。
これが薄手だったりすると、イタリー製の生地に見えるのですが、ちゃんとイギリスしています。
春までに作っておいて、春の始まりと同時に着たい1枚です。
第39回 アンダーソン 200/2
しつこいようですが、アンダーソンです。
今回の生地は、色地に白の格子柄で、ピンクとブルーの2色展開になります。
ベースになっている部分も、実はハケメになっていたりと、若干の遊び心も備えております。
200番手で格子柄というと、ドレスかカジュアルか定まらず、使いづらいと仰る方もいらっしゃりますが、出来上がってみると適度にカジュアル感は出ますが、あくまでもドレス用でいけます。
グラフチェックの感覚です。
ハケメ独特の固めな風合いが好きな方には、たまらない生地だと思います。
第40回 ブレンバーナ
40回目ということで、番外編でもやろうかと思ったんですが、新しいシャツが出来てないので、普段通りに生地紹介をすることになりました。
今回は久々にイタリーからブレンバーナのご紹介です。
番手は普通なんですが、この生地は、織柄が良い、色が良い。
流石は世界トップレベルのブレンバーナ、私の、こんな生地があったらな、というラインを攻めてきます。
最近は、国産の生地もインポートの生地も、やはりストライプがメインで、格子や変り織などは少なめになってきています。
そんな中では、こういう生地が非常に良く映えます。
まさに、痒いところに手が届く、です。
これから、春夏に向けて、ジャケットを脱いで行動する方、ノーネクタイでいる方が増えていきます。
その生地は、そういう方に打って付けではないでしょうか。
結構、形を嫌わず、どんなシャツにでもなれる生地だと思います。