第81回 トーマス・メイソン 140/2
今回の新入荷分のゴールドラインから、まずはこの辺りのストライプを。
オーソドックスな、というか、いかにもトーマス・メイソンな色柄です。
個人的には共生地での仕立てが好きですが、クレリックも良く合いそうです。
以前の物と比べると、糸そのものに少~しだけムラが増えたような気もするんですが、気のせいかもしれません。
生地の色柄によっても風合いは違うので、一概には言えないとは思うんですが。
もしかすると、風合いに関しては、色柄によって仕上げ加工の工場が違ったりするのかもしれませんね。
何年も前ですが、同じ生地で色によって風合いが違う生地があったんで、聞いてみたんですが、問屋さんが言うには、『同じ糸でも、出す色によって染料も加工も違うので、結果として風合いに微妙な変化が出てるのかも。』との事でした。(ありそうな、なさそうな、な話ですが。)
っと、ちょっと話がずれました。
色は、ブルーと赤の2色展開です。
特に赤い方が、らしさがあってオススメです。
第82回 アルビニ 市松
秋物の新柄が続きます。
今回は、アルビニの色物市松です。
サラサラした手触りで、なかなか良い感じです。
結構細かい市松なので、大人しいといえば大人しいんですが、いや、大人しいと言うほど大人しくはないかも知れません。
言っても市松ですから。
でも、シャツの形になると、結構馴染むんじゃないかと思います。
ちなみに、市松模様とは、歌舞伎役者の佐野川市松が、舞台で使った着物の柄から来た名前です。
外国では、チェス盤に似ているところから、チェッカーボードなんて言われたりもします。
日本での別名の一つ、碁盤縞に似てますね。
この生地で、試しに1枚作ってみて、本当に馴染むかをチェックして、HPに載せようかと計画中です。
第83回 カンクリーニ
秋物の新柄が続きます。
今回は、カンクリーニの杉綾です。
単糸です。
なので、柔らかさと共に、独特な手触りになっています。
双糸に比べて、撚りが少ないので、当然、糸の1本1本が柔らかくなっています。
その分、耐久力は劣りますが。
平織りの単糸モノも、独特な良い風合いをしているんですが、フンワリな綾織との相性は抜群です。
柔らかい印象のシャツを作るのに最適な一枚ではないでしょうか?
第84回 ブレンバーナ
ブレンバーナのサテンストライプ、ブルーと紫の2色展開です。
今期の秋冬インポートからの紹介になります。
爽やかな色合いに、とても上品な光沢がよく合います。
サテンになっている分、ブロードよりも若干地厚になっているので、これからの季節には向いているのではないでしょうか。
どちらもアッサリとした色なので、色物の入門にも向いていると思います。
秋口から初夏まで、長い間活用していただけそうな生地になります。
レパートリーの増加に役立ててみては如何でしょうか?
第85回 カラーブロード
国産のカラーブロードの色の幅が広がりました。
番手は、もっともオーソドックスな100番手です。
他にも色はあるんですが、今回はその中から目を引いた5色を。
少し明るめの紫、タンデライオン・イエロー、赤、ミッドナイトブルー、ワインレッドです。(色の判断には、多少の誤差があるかもしれません)
ここのところ、濃い色の無地が欲しいという話をチョコチョコとされていたので、今回の入荷となった訳ですが、同じように思っている方もいらっしゃるのではないかと思い、載せてみました。
色が色なので、洗いを繰り返していくうちに、全体として色抜けがあると思われます。
特に袖口などは、他の部分より先に白くなっていきます。
5年10年と、長期にわたって楽しみたい方は、衿やカフス分の交換用の生地を別途押さえておくのも良い方法だと思われます。(生地在庫がある間は問題ないですが、在庫がなくなった後の交換の事を考えると、持っておく事が有効です)
第86回 アンダーソン 200/2
今回は、私の単純な好みで決めてみました。
アンダーソン200双のグレンチェックです。
前々から好きな柄ではあったんですが、久しぶりに入荷出来たので載せました。
数量は、若干数なので、すぐになくなってしまうかもしれないし、柄が柄なので、結構長く残っているかもしれません。
何ヶ月か経って残っていたら、自分で作ろうと思っているので、1年後にはまず無いことでしょう。
が、好きな方は凄く好きな柄なので、恐らくは私が着る事はないんだろうなぁ、と半ば諦めていますが。。。
この色、この柄、この風合い!
いかにも英国チックだと思いませんか?
白い衿なんて付いた日には、気分はジェントルマンなんじゃないかな、と。
まずは見るだけ見てみたい、興味はある、という方は、ご連絡頂けましたら取り置き致しますので、宜しくお願い致します。
第87回 ブレンバーナ 綿起毛
冬の寒さ、外ではコートやマフラー、手袋と、万全の格好でいられますが、屋内に入った後でまだコート、という訳にもいきません。
大抵の方は、ジャケットの下に薄手のセーターやベスト等のニットを着る事で対応しているのではないかと思います。
環境対策のクールビズからの派生、ウォームビズでエアコンの設定温度も低めになるのでしょうから、着る物での自発的温度管理が今まで以上に求められるのではないでしょうか。
と、いう訳で、綿起毛です。
前フリが長かったですが、綿起毛のシャツなら、保温性にも優れていますし、肌触りの柔らかさも抜群です。
綿という素材特性上、水洗いが出来るのも、大きな魅力ではないでしょうか。
薄手のセーターに負けない暖かさなので、このシャツにジャケット、少し寒いかな?という時にはアスコットタイで、屋内は万全です。
冬素材のジャケットに、通年用のシャツ生地では、厚みや素材感にギャップが出過ぎて、という方は、是非、綿起毛のシャツをお試し下さい。
第88回 トーマスメイソン 140/2
綿起毛に続き、寒さ対策を。
綿起毛は完全なカジュアル地なので、スーツにネクタイというタイミングでは着ることが出来ません。
そういった際にオススメしたいのが、この生地です。
トーマスメイソン・ゴールドラインの太綾目のツイルは、上品な光沢、ソフトかつしなやかな風合い、程よい厚み、と、非常に完成度の高い生地で、ファンの方も大変多いです。
他にも同じ織の生地は、海島綿、エジプト綿等、いくつかあるんですが、やはりこのゴールドラインが、最も高い位置でバランスの取られてる生地だと思われます。
太い綾織の特性上、生地そのものが肉厚になるので、合物とはいえ、夏場にはちょっとオススメ出来ない生地なんですが、涼しくなる秋から春までの間には、その肉厚さが長所として十分な活躍をしてくれます。
見た目にも伝わる柔らかさは、その光沢と相まって、フラノ等の冬素材の上着を着たVゾーンをより上品に見せてくれる事でしょう。
第89回 アルモ 120/2
今回はアルモの新入荷の120/2、チェックです。
アルモの生地は、イタリーの生地や日本の生地とは一味違った色合いと、丁寧に作られたのが伝わってきそうな整った織り目、そしてスイスを連想(行った事はありませんが)させるサラサラとした肌触りが特徴です。
相変わらず、こういった格子柄のセンスには、日本にはないものを感じます。
オシャレだなぁ~、と思う一枚になりそうです。
第90回 トーマス・メイソン 140/2
90回目の今回は、トーマス・メイソンのゴールドライン、ツイルです。
この生地は太めの綾なんですが、柔らか&滑らかなツイルと、カチッとシャープなフランス綾の中間といった感じで、ツイルの柔らかさとフランス綾のコシを併せ持っていて、個人的には名作だと思います。
ツイルにはツイルの、フランス綾にはフランス綾の長所があるので、どれが一番良いなんて事は言えないんですが、比較ではなく一つの生地として考えれば、かなりの高クオリティーなのは間違いありません。
真夏には暑くて着れないと思いますが、合物として、それ以外のシーズンで活躍してくれると思います。
大変オススメな一枚です。