バックナンバー 第141〜160回

第160回 トーマス・メイソン ギンガムチェック

写真 ここのところ、ホテルオークラ店の別館アーケードへの引っ越しの準備、引越、荷解きと、あまり時間が取れずに更新が滞っておりましたので、続けて秋の新入荷生地をご紹介しようと思っております。
まずはトーマスのギンガムチェックとなります。
定番中の定番、やや大きめのギンガムチェックは、ブルー、黒、紫の3色をご用意いたしました。
このくらいの柄の大きさのギンガムは、ジャケットに合わせても、スーツにネクタイでも良いですし、セーターに合わせて、衿元のみが見えるような場合でも、十分に柄を示すことが出来ます。
カジュアルの場合でも、やや細身で着るとよりカッコよく見えるシャツになると思います。

第159回 ゲッツナー 140/2

写真 今回は、久しぶりに大人しめでシンプルな生地をご紹介させて頂きます。
オーストリアのゲッツナー社の生地で、140番手の双糸となります。
非常に打ち込みの良い、しっかりとした風合いで、厚みがあるように感じますが、滑らかな肌触りです。
柄が細かく、色合いもあっさりなので、上品な印象を与えるシャツになりそうです。
ネクタイも上着も選ばずに、何とでも合わせやすい一枚として使っていただけると思います。

第158回 ソメロス サッカー地

写真 この春、快心の1着が出来ました。
ポルトガルのソメロス社製のサッカー生地を組み合わせて使い、春を満喫していただくためのカジュアルシャツを作りました。
ベースには白のサッカー生地を使い、カフス・ポケット・ヨーク、そして写真では見えませんが、背中についている掛けヒモという小さなパーツにブルーのストライプのサッカー生地を組み込みました。
カフスとポケットは、ブルーの間に白を挟むことで、デザインシャツとしての要素を取り入れ、シャツの裾をスリット入りの各裾にすることで、サッカー生地のシャツらしい通気と見た目の軽やかさを出しました。
今回は、撮影の際にシャツが目立つように、濃い色のズボンを合わせていますが、街歩きにブルーのコードレーンのズボンと組み合わせたり、ハーフパンツにサンダルといったリゾートチックな合わせも良いと思います。
素材的には夏の終わりまでお使いいただけますが、上着が無くても過ごせるようになったな、という頃が最適だと思います。

第157回 マバテックス

写真 ここ何回かは、ベーシックな柄が続いています。
今回の生地は、柄物入門ともいうべきストライプです。
色も柄も、王道中の王道といっても過言ではないと思います。
白いシャツから、ブルーの無地へ行き、前回のような万筋辺りを経ていくと、いよいよ柄らしいシャツが欲しくなってきて、初めに作ったのがこの辺りの柄だった、という方も多いと思います。
これ位の柄なら着る事が出来るな、という方や、そろそろ以前作ったこういうストライプのシャツが傷んでしまったな、という方、いかがでしょうか?

第156回 アトリエ・ロメンティノ 200/2ツイル

写真 ちょっと変わり種の生地です。
イタリー製の、新しく取り扱いを始めた生地なんですが、200番手や180番手などが入ってきています。
風合いとしては、カルロリーバのリシオツイルに近い感じで、クリーニングで糊を使う方や、ギュウギュウとプレスされてしまう方にはちょっとオススメ出来ません。
実物に触っていただくのが一番伝わりやすいと思うんですが、若干扱いにくそうな生地だと思います。
逆に言えば、ケアに自信のある方には、風合いも良いので、ケアのし甲斐のあるシャツになってくれると思います。

第155回 アンダーソン 200/2

写真 前回に引き続き、ベーシックな柄の高級番手となります。
こちらの2点は、同じくアンダーソンの200番手で、ブルーの万筋です。
写真で見ますと、高番手の万筋はほとんど無地に見えてしまいますが、現物はもう少しはっきりとしています。
200番手の万筋なので、極小のストライプが楽しめます。
ただ、写真よりはハッキリしているとはいえ、当然遠目で見れば無地に見えてしまいます。
下側の生地は、写真ではグレーに近く見えますが、極々薄いブルーとなります。

第154回 アンダーソン 200/2

写真 アンダーソンの200番手を2つ続けてご紹介致します。
始めは、ブルーのハケメです。
淡いブルーと、ミディアムブルーです。
どちらも非常にベーシックな色柄ですが、ハケメという柄としてみると、濃い方のブルーの方が王道かと思います。
当然、同じような色のハケメは各種あるんですが、その中では現在取り扱っている中では最上位の素材ですので、ビジネス用で高級番手を着たい方にはぴったりだと思います。

第153回 ソクタス

写真 こちらは、トルコのソクタス社の生地になります。
英国的なイメージの柄で、中でも赤とブルーのマルチカラーのダブルストライプは、写真でもそうしていますが、クレリックにする事で、非常にカチッとした印象になります。
こういった柄の場合には、変わった事をするよりも、シンプルに。
共生地でのお仕立てならば、ワイドスプレッドにシングルのスクエアカフス。
クレリックなら、同じくワイドスプレッドに、ダブルカフス辺りが良いと思います。
柄がはっきりしているので、タイトなシャツにするよりは、ある程度ゆとりがある方が、ベルトラインのたわみが出て、よりクラシックなイメージになるのではないでしょうか。

第152回 レジウノ プリント地

写真 秋冬の新柄情報の追加です。
昨年の秋もプリント生地が人気でしたが、そのお蔭か、今期も引き続き好評なのがペイズリーのプリント生地です。
去年お求め頂いた方は、既にあまり抵抗なくプリント柄のシャツをお召しいただけているようで、前回とは違う色柄のプリントを追加でお作り頂いています。
単純に派手なだけの柄物は、本人にどの様なコンセプトがあったとしても「派手好み」に見られがちですが(雰囲気を明るく見せたい場合には、有効です)、あまり色数を多くせずに刷られたこの辺りのプリント生地ならば、無地のジャケットと合わせるだけで、寧ろ落ち着いた印象になります。
まだプリントのシャツは試したことがないという方、この秋冬に落ち着いたプリントを足してみようとお思いの方、どちらにもオススメさせて頂きます。

第151回 ゲッツナー ネル

写真 今期の秋冬物の生地を使ったシャツの紹介をさせていただきます。
オーストリアのゲッツナー社製のコットンネルです。
今回は、ジャケットなし、裾を外に出す、という若めのコンセプトで作ってあります。
生地の色柄も、ジャケットの合わせを考えた無地ではなく、シャツ1枚で見栄えするように大柄で色数の多めな格子になっています。
秋冬用の肉厚な生地を使ったシャツなので、カジュアル感を出すために蓋付のポケットを2つ付けてあります。
蓋がパタパタしないようにするには、ボタンで留めてしまうのが簡単なのですが、今回は蓋の内側にスナップを付けることで、蓋を留める仕様にしてあります。
ボタンが両胸に見えるよりも、すっきりとしていると思います。

第150回 トーマスメイソン

写真 今回は、2014年の春の新入荷の中から、オススメの生地のご案内です。
既にご覧になっている方もいらっしゃると思いますが、トーマス・メイソンのカラーブロード、100番手双糸です。
この色は、トーマス・メイソンの、色々なシリーズで採用されている色味となっております。
一般的な日本人の感覚からすると、青すぎる位ですが、欧米では非常にベーシックなシャツの色の一つです。
今回のシャツのテーマは、「カチッとした印象」としてかんがえましたので、その印象を強めるために、クレリックのダブルカフス(スクエア)という仕様になっています。
濃い目のブルーに白い衿とカフスというのは、シャツの色や形でできる印象操作の代表例と言って良いような組み合わせですね。
遊び心は出ませんが、いかにも「出来る」、という安心感が演出出来ると思います。

何を作ろうかとお悩みの方は、今年は何か一つテーマを定めてみるのも良いかもしれません。

第149回 トーマスメイソン

写真 前回に引き続き、華やかな色合いの生地をご紹介させていただきます。
この手の、色の綺麗な格子は、ここ最近あまりなかったので、店頭の生地棚がパッと明るくなったように感じます。
生地そのものは、信頼性の高いトーマスメイソンの100番手なので、厚すぎず薄すぎず、色々な着方をしていただけます。

第148回 トーマスメイソン

写真 お正月という事で、少し華やかな生地を探してみました。
トーマスメイソンのシルバーラインのストライプ地となります。
以前にも、ビスポークのサンプル帳からの注文で、何度か取り扱ったことがあるんですが、今回はビスポークのサンプルを使っての仕入ではないので、多少の着数があります。
はっきりとした色のストライプに、細い黒のラインが際立ちます。
クレリックで作ると、衿とカフスの白さが引き立つと思います。

第147回 ゲッツナー 綿起毛

写真 肌寒くなってまいりましたので、綿起毛をご紹介致します。
毎年恒例ですが、この季節になると綿起毛のネルシャツが活躍しだします。
綿起毛の生地としては珍しく、地色の部分の白さが綺麗に出ています。
大抵の起毛地は、温かみを演出するためにも、晒の白ではなく、生成りの白が使われるんですが、他の部分の色柄とのギャップが少なくなるので、柄が若干ボンヤリととしてしまいます。
それが見た目の温かみを増すのにも一役買っているんですが、今回のような真っ白にも、他の色との境目をはっきりとさせることで、柄を際立たせるといった効果があります。
柄が際立てば、カーディガンのような見た目の柔らかなニットと組み合わせた時に、コーディネイト全体がボンヤリした感覚になるのを防ぎ、ポイントのある締まった印象を与えます。
寒さに対して、温かみのある印象を狙うなら生成りを、寒さに合わせて引き締まった印象を与えるなら晒の白を、といった具合で使い分けてみてはいかがでしょうか。

第146回 ゲッツナー ペイズリー

写真 前回は、お気に入りの風合いの生地をご紹介致しましたが、今回はこの秋の一押し(だった)生地をご紹介致します。
見た瞬間に、「これだ!」と思った生地は久しぶりでした。
その中でも、ベージュのペイズリーが一番のオススメです。
なぜ、半ば過去形なのかと言いますと、既に残数がかなり少なくなってしまいまして。
御求めになったお客様方も、はじめは「えっ!?」という反応でしたが、生地を大きく広げて見て頂くと、一気にお気に入りになったようで。
一つ一つの柄に注目してしまうと、かなりの大きな柄になりますが、シャツと同じくらいの大きさに生地を広げてから見ると、不思議と良い感じに。
広げると、シャツになったところのイメージが、とてもしやすくなります。
これが柄の配置と配色の妙なんでしょうか。
この手の柄物は、なかなかこれだ、というものには出会えないものです。
この生地が、その出会いかもしれませんので、興味のある方は、是非一度ご覧になってください。

第145回 マバテックス

写真 久々に出ました、私のお気に入りの風合いの生地です。
以前にも、こういった風合いの生地自体はあったんですが、これだ、という風合いの生地が出たのは4〜5年振りじゃないかと思います。
その風合いとは、とにかくソフトです。
手触りはしっとりと滑らかで肉厚、ツイル特有の光沢が上質な質感を演出します。
ただ、明確な弱点があります。
とにかく糊との相性が悪いです。
糊をかけると、繊維が固まってしまって、せっかくの柔らかさが損なわれてしまいます。
厚糊にプレスなんて組み合わせをしてしまうと、ただのぺったんこな硬い生地になってしまうので、是非とも糊無しでお召しくださいます様、お願い致します。

第144回 ゲッツナー マルチストライプ

写真 ゲッツナーのマルチストライプです。
色数豊富で、ストライプのピッチも不揃いなので、目を引きます。
遊び用の生地なので、色々とデザインを盛り込みたくなるところですが、この生地だけでも十分な主張があるので、やり過ぎは野暮ったく見える元となります。
写真のシャツは、上着なしでの撮影を前提としていたので、衿とカフス、ポケットの端を、それぞれ切り替えてあります。
シャツの形自体は、至ってオーソドックスなものとなっています。
色数が多いので、組み合わせるものは極力シンプルに。
小紋のアスコットタイと無地のパンツで良いと思います。
こういった柄物の生地は、ついつい色々な要素を盛り込みたくなりますが、情報過多にならないようにするのが肝要と思います。

第143回 トーマスメイソン ツイル

写真 秋物の新柄を店頭に出し始めました。
まずは手堅いところで、という事で、トーマス・メイソンのツイルです。
かなり太い綾目ですが、フランス綾にはしていないので、ソフトな風合いになっています。
ソフト系のツイルで、打ち込みも甘くないので、やや重たくなっています。
高番手のブロードと比べると、結構な重量差になりますが、秋冬はこの重さが衣料品としての安心感に繋がったりもします。

秋物のご案内、まずは素材感からということで。

第142回 アンダーソン 200/2

写真 久しぶりに、アンダーソンをまとめて入荷しました。
今回は、15柄ほど入れたんですが、全て200番手になります。
その中から、今回は200番手のカラーブロードをご紹介いたします。
以前にも、時々それぞれ入荷していたんですが、今回は水色とブルーを揃えてあります。
水色の方が、一般的な合わせがしやすいんですが、濃いブルーの方が、高番手の雰囲気が見て取りやすく思います。
どちらも高番手のブロードなので、肌触りは凄く滑らかです。

第141回 アルモ ボイル

写真 クールビズのご提案の写真に使われた生地は、こちらになります。
生地としましては、第45回のアルモボイルと同じもので、今回のものはギンガムチェックです。
最早、アルモボイルの定番として、毎年入荷している生地なんですが、年によってはストライプのピンクがあったり、黄色があったりします。
スーツファッション用にストライプの方が人気がありますが、せっかくクールビズスタイルの時期なので、オススメはギンガムチェックです。
ストライプと同じ間隔でのチェックになっていて、夏場に多い無地の上着とのバランスがとても良いです。
ストライプよりも、無地のネクタイが引き立ちやすいということもあり、ニットタイを使ったコーディネイトの要として活躍してくれます。
春や秋冬と違って、夏場のジャケットは見た目が重くならないように無地が多いので、邪魔にならない細かめのギンガムチェックは夏のシャツとして最適だと思います。